福岡にやってきた!!「10の基本ケア」の講師陣

7月28日(日)、福岡はとてつもない猛暑でした!そんな中、奈良県の協同福祉会から「10の基本ケア」を教える講師たちが来てくれました。

福岡県春日市の複合施設で、協同福祉会の坂本祥一氏(理学療法士)と石橋寛之氏(言語聴覚士・あすなら苑副施設長)を招き、介護職・医療職、相談援助職など各事業の代表者45名が集まって研修会を開催しました!

もっと、もっと、学ぼうよ 生協10の基本ケア!!

「10の基本ケア」は、「なじみのある地域で、いつまでもずっと暮らし続けたい」という誰もが思う“当たり前”の願いを実現するために生まれた、生協が大切にしている介護の姿勢です。
私たちエフコープでも、その志を胸に、日々努めています。これまで、奈良県にある「あすなら研修センター」に代表スタッフが参加し、学びを深めてきました。
「この学びをもっと深めたい!他のスタッフにも知ってもらいたい!」という思いから、今回、講師を招くこととなりました。
施設内の様々な空間を利用し、座学と実技を交えたにぎやかで丁寧な学びの場を提供しました。
これからも、地域に根ざした介護を実現するために努力してまいります!

座学:10の基本ケアで生活を再建する

生協の「10の基本ケア」は、「諦めない介護」を実践するための基本的な考え方です。
これは、「できる能力」と「意欲」によって生活の質(QOL)を高めることを目指しています。特別なことではなく、普段の暮らしを意識した関わりです。
私たち専門職は、「お世話するプロ」ではなく、「自立を促すプロ」であることが求められます。「なぜ、その動作をするのか」「なぜ自立を大事にするのか」を常に考えながら介護を行います。
この理念を胸に、私たちは日々のケアに取り組んでいます。

「点」ではなく、「線」で関わるチームケアについて学びました。

実技
①ベッドからの起き上がり
②おじぎ体操・お尻上げ体操
③車いすから椅子への移動
④入浴介助を学ぶ

講師の実演を見落とさないよう、また聞き逃さないように、懸命に取り組みました。その後、グループに分かれ、あすなら研修センターで直接学びを受けたスタッフがリーダーとなり、より実践的に学びました。講師は各グループを巡回し、教える側も教わる側も真剣に取り組みました。

重心点を気にして、小さな力で介護する

仰向けに寝た状態から起き上がる手順

1.腕を胸の上で組む。
2.膝を曲げる。
3.おへそを見るように肩と首を浮かせる。
4.ベッドに膝を倒して横向きになる。
5.エビのように丸くなりながら足を下ろして起き上がる。

この方法で、少ない力で起き上がることができます。

イラストも活用することで、より理解が深まります

自分の力で移乗するって、素晴らしい

人は足を引いて、テーブルに頭がつくぐらい前かがみになることで立ちやすくなります。
この体勢になると自然にお尻が上がるため、前にあるテーブルに手をついて膝を伸ばすと立ち上がれます。
その後、隣の椅子にゆっくりと腰掛けます。
自然な身体の動きを使うことで、自分一人で、もしくは介護者の小さな力で移乗することができます。

車いすと椅子、テーブルの配置は三角形になるように配置します

入浴の介助をする人、入浴の介助を受ける人を経験

濡れても良い服を着て、浴槽にお湯をため、入浴介助をする人とその介護を受ける人の役割を経験しました。また、介助を受ける人の気持ちを理解する機会にもなりました。
さらに、浴槽の隣に置いた浴槽台を活用することで、機械浴に頼らない手技を学びました。

浴槽に浸かった際に生じる「浮力」が、介護を楽にすることを実感

研修だけで終わらない! この学びをみんなで共有

この研修に参加した多くのスタッフは、「楽しかった」「こんな方法があるとは知らなかった」「もっと聞きたかった」など、新たな発見や自身の実技を見直すきっかけとなりました。
ここで終わるわけにはいきません!この学びを「利用者の自立ある暮らし」につなげることが肝心です。

今回学んだスタッフが、施設の仲間たちに伝達講習を始めました。これから、10の基本ケアを習得するスタッフを増やしていきます

今回、遠い福岡まで足を運び、協力して下さった、協同福祉会の皆様に感謝です!!

エフコープ生活協同組合
採用情報|エフコープ生活協同組合 (fcoop.or.jp)

 

この記事を書いた人・法人について

加倉 亜希子さん

エフコープ北九州福祉施設リーダー エフコープデイサービスりんご庵下上津役 管理者

利用者の皆様と10の基本ケアを実践することで、「できる!」をたくさんみつける「可能性探し」をしています。
皆様の笑顔を引き出すことは、私の天職であり、日々やりがいを感じているお仕事です。

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