普段の生活のなかで災害に備えましょう・高齢期の防災(介護・くらしのレシピ集)
このレシピのポイント
高齢期は、ふだんの生活のなかで上手に防災を取り入れましょう
避難に不安がある人は自治体に相談しましょう
みなさん、災害時の備え出来ていますか?今回は高齢期にどのように備えたらよいか、お話をさせていただきます。
まずは、全世代の方が必要なものを備えましょう。そして一時的に持ち出す「非常持ち出し備品」と、発災後に必要な「備蓄品」にわけて揃えます。備蓄品は、少なくとも食料が届くまでの3日、それが滞るケースもあるので、できれば1週間分を用意します。
では、以下にもう少し詳しくご紹介していきます。
防災食は普段の食材をローリングストック
さて、まずは防災食。乾パンやクラッカー、長期保存用のパンなどを備蓄なさっている方もいるのではないでしょうか。人は加齢によって唾液の分泌が減少するため、ご年配の方にはあまり向いていません。また、なかには備蓄品の賞味期限管理が面倒な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、おすすめなのがローリングストックです。
ローリングストックとは、缶詰、レトルト食品、素麺など普段にも使える食材を多めに購入し、食べたら買い足す方法です。これなら、普段から食べなれたものなので安心ですし、賞味期限の管理も不要です。
また、介護が必要な方では普段の食形態(とろみ・きざみ・ペースト)に対応できるような食品を意識して購入していくことがポイントです。
持病薬もローリングストック
災害時は、病院や薬局に行くことも難しく、たどり着いたとしても、被災していたり、薬がなかったり、薬の入手は難しくなることが想定されます。
そこで、持病のお薬も、ローリングストックと同じように、1週間分を手元に残しながら、新しいものと古いものを入れ替えながら備えます。常温管理のできるお薬の場合は、非常用持ち出し備品と一緒にしておくと安心です。それから「おくすり手帳」も一緒に持ち出せるようにしましょう。
【参考】 災害時のために、持病の薬を備えていますか? – 日本医師会
お散歩しながら避難経路チェック
災害時、ご自宅が安全な場所であれば一番良いのですがそうとは限らないことのほうが多いのが現実です。いざという時に備えて、各市町村が用意する「防災情報マップ」で「避難所」をチェックしましょう。
避難場所をチェックしたら、いざお散歩へ。避難時の経路を実際に歩くことで、地図上だけではわからないこと(車イスが通れない等)がわかったり、避難所までの所要時間を把握できたりします。普段のお散歩に取り入れれば、変わりゆく身体状況に応じた所要時間の把握にもつながります。
ご近所さんとのコミュニケーション
災害時は地域の方との助け合いが重要になります。日頃から積極的に地域の行事や活動に参加し、近所の方と交流を持ちましょう。特に地域の防災訓練は参加しておくと、いざというときに行動しやすくおススメです。
避難に不安がある人は自治体に相談しましょう
自治体では、災害時の安否確認や避難支援に役立てることを目的に、避難に支援が必要な人をとりまとめ(避難行動要支援者名簿)、警察や消防などに提供しています。
この名簿の対象者は、高齢者しか住んでいない世帯、要介護3以上の方、障がいのある方など、自治体によって様々です。自力での避難に不安がある人は、まず自治体に相談してみましょう。
防災に備えましょう!
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下記参考までにご覧ください。
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この記事を書いた人・法人について
村中孝さん
パルシステム神奈川 福祉事業部担当課長