「生協10の基本ケア®」 3.トイレに座る(介護・くらしのレシピ集)
このレシピのポイント
「生協 10 の基本ケア ®」は、「生協の介護・福祉」の実践で 培われた「ふつうの生活」を支援するために大切な 10 の取り組みをまとめたものです。
トイレに座ることで筋力の維持・向上につながります!
皮膚は第三の脳!排せつ物を身体につけたままで生活できますか?
便意を感じたら、すぐにトイレ!正しい姿勢で便秘予防♪
誰かに見守られた状況で排せつはできません!必ずその場から離れましょう。
トイレに座る習慣を大切に!
トイレに座ることで、立ち上がりや座位姿勢の保持などを通し、背中やお腹、太もも、ふくらはぎに力が入りますので、筋力の維持・向上につながります。また、皮膚は「第三の脳」といわれ、多くの情報を取りいれています。オムツを利用することで、排せつ物が直接肌に触れてしまい、不快感やスキントラブルに加え、感染症のリスクも生じますので、トイレに座る習慣をなくさないことが大切です。
便意を感じたら、すぐにトイレ!正しい姿勢で便秘予防♪
食べ物が胃に入ると大腸が動き始め、直腸に便が送りこまれます。特に朝食後の一時間後くらいに起こりやすいため、便意を感じたときにはすぐにトイレに行きましょう。この機会を逃したり、トイレを我慢する生活を送っていると便秘につながります。
また、不適切な姿勢だと排便がしにくいため、足が床についてしっかりと踏ん張ることができるか、前かがみになり腹筋を使ってぐっといきむ姿勢がとれるかどうか確認することも大切です。
排せつ中は、その場から離れましょう!
排せつは、羞恥心を伴うとてもデリケートなものです。安全だからといって見守っていると、スムーズに行えなくなってしまいます。下着を脱いでいただくときにはタオルをかけるなど、プライバシーに配慮し、排せつが終わるまではトイレの外で見守りましょう。
排せつは生きるうえで欠かせない生理機能です。安易にオムツを利用することで、その方の意欲や気力、社会性を奪い、生活の質が大きく低下してしまいます。トイレに座る機会を大切にし、その人らしい尊厳のあるくらしを送っていただきましょう。
この記事を書いた人・法人について
江田和彦さん
パルシステム生活協同組合連合会
地域支援本部 総合福祉事業推進室