希望のバトン写真展…「自分らしく生きる」ことを支援する

福井県民生活協同組合の介護理念は、「あなたらしさいつまでも」

ハーツわかさにて「希望のバトン写真展」を開催!

ハーツわかさにて、地元小浜市の美しい風景を撮影し、小浜の「ええ所」を紹介する写真展を開催しました。
この写真を撮影した方は、小浜きらめきの居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)を利用している利用者さんです。

脳内出血を乗り越えて

この方は、2015年4月に、仕事中に脳内出血を発症しました。
失語症と右半身不全麻痺が残り、約8年間の地道なリハビリを継続してきました。
取り組んできた結果、趣味の一眼レフカメラでの撮影を再開できるまで回復。
今では奥さんの介助を受けながら外出し、小浜の美しい風景にシャッターを押せるようになりました。

ケアマネジャーの気づき&生きる意欲につながる目標設定

この目標設定を利用者と計画したのは内藤ケアマネジャーです。
ある日、利用者さんと家族を交えてのサービス担当者会議でのこと。
利用者さんがシャッターを押すためのリハビリを相談している姿を目にしました。
ケアマネジャーは、部屋に飾られている地元の美しい風景写真に感動し、「是非、みんなに見せてあげたい」と思い、写真展を開催すること提案しました。

主介護者である奥さんの手助けで、カメラをセッテイング

そして写真展の開催へ

内藤ケアマネジャーがこの提案をした最大の理由は、小浜の風景を切り取った写真のすばらしさはもちろんのこと、写真をご覧になった方全員が、たとえ病気や障がいがあっても「自分の好きなことができる」ように頑張れる、希望が持てる写真展になると確信したからです。そこでこの写真展を「希望のバトン写真展」とネーミングしました。

小浜のええところ、「希望のバトン」写真展の様子!イイね

生協10の基本ケア「夢中になれることをする」の実現

写真展は、ハーツわかさのコミュニティスペースやサッカー台付近で行いました。
展示してすぐに利用者さんの同じ会社の方が「すごい」とびっくりされたり、知り合いの方から「見たよ」との声をかけられたりし、あまりの反響の大きさにご家族、職員共々驚くほどでした。
この経験から、利用者ご本人からも「写真と撮ることの励みになる、みんなに見てもらいたいから、これからも頑張って撮りにいくわ。」との声に繋がっています。

「夢中になれることをする」の実現は、意欲が向上するだけでなく新たな希望を見い出せるきっかけになるのだと、私たちにとっても新しい発見にもなりました。

ご本人からのコメント

担当ケアマネジャーの学び

趣味が癒しになっているということを聴いて、もう一度カメラを薦めて本当によかったです。
趣味ってこんなに大きなことなのかと、改めて感じました。

実は何年間もケアプランの目標に、「趣味を続ける」と言う言葉を入れてきました。
ところがこの目標はなかなか実現に至らず、サービス担当者会議ではご本人が「無理やわ」とおっしゃっていたこともあったのです。私としては、これから先定年を迎えても、何かに夢中になって欲しいなという強い想いがあり、なかなか難しい目標でしたが「やっぱりこれは絶対にケアプランに残さないといけない」と思い毎回必ず入れていました。
それが今こうやって形になってきているのが、嬉しく想いが伝わっていたのかなと感動しました。
私自身もすごくありがたかったし、諦めるのではなく「希望」を伝え続けることって大事なんだと思いました。

(編集後記)
趣味は、生きる力を養い、人生を豊かにするもの♥
小さな楽しみが大きな喜びとなり、人々を結び付け、心に輝きをもたらすものだと感じた取り組みでした。

福井県民生活協同組合福祉事業採用サイト
福井県民生活協同組合きらめき採用サイト (fukui.coop)

 

この記事を書いた人・法人について

橋谷 庸子さん

福井県民生活協同組合 福祉事業部

日々、介護現場では様々な取り組みや対応を行っています。この取り組みを聴いた時、利用者が本当に実現したいこと(本音)を知るための、利用者との向き合い方、寄り添い方の学びにつながったのではないかと思いました。何よりとても心温まるエピソードであると感じました。また、本人の自己実現だけでなく、写真をご覧になった方も元気になる写真展になったと思います。

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