ズバリ!!転倒骨折予防(介護・くらしのレシピ集)

このレシピのポイント

  • 太ももの筋肉をしっかり使って転倒予防。

  • 立ち上がる時は【前かがみの姿勢】を意識する!

「人生100年時代」、健康寿命を延ばすことが注目されています。高齢者で介護が必要となる大きなきっかけの一つが「転倒・骨折」です。そこで、転倒しても骨折しない体づくりや転倒しないための生活動作、そして一度落ちてしまった体力を取り戻した事例についてご紹介します。

強い骨をつくり足の筋肉を鍛える

強い骨をつくるには、カルシウムの摂取とビタミンDを体内で合成するために、必要な日光浴に加えて、骨に刺激が加わるような運動が必要です。骨に対して刺激が加わると、微量の電流が骨に伝わり強さが増すと言われているのです。骨に刺激が加わる運動とは、普段の生活で行っている「座る・立つ・歩く」などの生活の動作を指します。特に太ももに適度な負荷をかけ続けることが、太ももの筋力作りや強い骨づくりには効果的なのです。

転倒の原因になる危険な引っ張り立ち

ただし正しい動きじゃないと筋力を鍛えられず、骨への刺激も少なくなります。よく見かける腕の力で引っ張って立ち上がる動きは、腕は鍛えるものの太ももの筋力は使えていません。むしろ、手が滑って転倒骨折を引き起こす可能性が高い、とても危険な動きです。

太ももの筋肉を正しく使う前かがみ姿勢の立ち上がり

そこで体を前かがみにし、お辞儀をして手で体を支え、太ももの筋肉の力で立ち上がることを意識するようにしてみてください。筋肉も骨も刺激する抜群のトレーニングになります。

退院後、足の力を取り戻した事例

脳梗塞で左半身麻痺となった70代女性の事例です。リハビリを重ねたものの、退院時、足の力はすっかり弱まっていました。引っ張り立ちがクセで、トイレに座るにもかなりの介助が必要。そこで退院後ショートステイに入り、繰り返し正しい立ち上がり(前かがみ姿勢・おじきをして立ち上がる)の練習を重ねました。次第に太ももに力が付き始め、2週間後には念願の自宅へ。その後も訓練を重ね、自分の力でトイレに移り座ることができるように。今では歩行も安定しています。ポイントは正しい動き、前かがみ姿勢を習慣化したことです。

メッセージ

みなさん、ふつうの生活を送り続けるためにも、足の力の重要性をご理解下さい。
毎日の生活から、正しく太ももを使う生活を重ねましょう。

あすならリハビリ体操のご紹介

 

この記事を書いた人・法人について

森本慎太郎さん

あすならホーム郡山
安心ケアシステム
介護主任

こんにちは。森本慎太郎と申します。奈良県生まれの奈良県育ち。老後も奈良県で暮らしていく予定です。協同福祉会に入社して9年目になり、理学療法士の資格を活かし、自宅訪問を行いリハビリ実施や家族さんにアドバイス、事業所に来られている利用者さんの身体能力の評価や、在宅復帰に向けた生活リハビリの相談・提案などをしています。この9年の中で縁があり、同じ職場の方と入籍してもうすぐ3年になります。公私ともに充実した時間を過ごしています。

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