誤嚥性肺炎を防ぎ、口から食べ続けられる生活を目指す(介護・くらしのレシピ集)

このレシピのポイント

  • 正しい姿勢で食事をするとむせない!

  • しっかりおしゃべりして飲む込力を維持する!

口からご飯を食べること

元気で長生きするお年寄りが増えてきています。元気の素になっているのが口からご飯を食べ続けること。ところが、歳と共にむせによる誤嚥性肺炎を起こす人が増加。入院すると一時「禁食」となり、一気に体力が落ちてしまいます。いつまでも健康で長生きできるよう、元気なうちから誤嚥性肺炎を予防しましょう。

誤嚥性肺炎の予防のために必要なこと3つ!

➀正しい姿勢で食事をする習慣をつける(*むせを防止する抜群の効果があります。)
・ 両足のかかとがしっかり床につく(椅子は高すぎませんか?)
・ テーブルに両手をのせたとき前かがみになる(テーブルは高すぎませんか?)
・ 少しあごを引く姿勢で食べる(あごを上げて食べていませんか?)➁飲み込む力が弱まらないよう気をつける
・ ごはんをよく噛んで食べる
・ おしゃべりの機会を増やす
・ 歯磨きなどの口腔ケアを念入りに行う
➂病気に対する免疫力をつける
・ 毎日バランスの良い食事をするように心がける
・ 適度な運動習慣を作る
・ 毎日湯船につかり身体を温める

口からごはんを食べる生活を取り戻した事例

2022年の夏、元気にあすなら苑のデイサービスに通っていた80歳の男性が、コロナウイルス感染により2カ月間入院。全身の筋肉はかたくこわばり、ほぼ寝たきり状態となり食事はペースト状。退院時は寝台車でショートステイに来ました。さっそく本人とみんなで相談し、その日から床に足をつけ、座る時間を設けました。5日目には正しい姿勢でイスに座り、翌週には普通の食事を食べ、笑顔を取り戻しました。

このように、元気な方でもベッドに寝かされ続けると、口からごはんを食べることができなくなります。
10の基本ケアでは、寝たきりを作らず、もう一度その人らしい生活を再建すること、いつまでも口から食べ続けることを支援しています。

*社会福祉法人協同福祉会採用サイト
就職をお考えの方|社会福祉法人 協同福祉会 (asunaraen.or.jp)

この記事を書いた人・法人について

石橋寛之さん

あすなら苑 言語聴覚士(事務長)

以前は総合病院のリハビリテーション科で勤務していました。患者さんのリハビリに一喜一憂する毎日でしたが、あすなら苑の10の基本ケアの考え方に強く感銘を受け、自分もお年寄りの生活全般を支えたいとの想いで2016年にあすなら苑に入職しました。定期巡回の職員として嚥下の評価やことばのリハビリ、また介護士として利用者さんの生活を支えてきました。2019年からは現場を知る事務長として新たな役割の中で地域のお年寄りの生活を支えています。私事ですが、妻は協同福祉会で出会い同法人のケアプランセンターでケアマネジャーを担っています。

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